エコガラスの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説
エコガラスはその名のとおり、省エネで環境に配慮したガラスです。高性能なエコガラスを設置すれば、室内がより過ごしやすい空間になるでしょう。
今回は、エコガラスについて詳しく掘り下げていきます。
目次
エコガラスとは?
エコガラスとは、空気層を挟んだ2枚のガラスによって作られた複層ガラスのことです。ガラスの間には特殊金属膜(Low-E膜)がコーティングしてあり、この特殊な構造によって遮熱性や断熱性を高めてくれる仕組みになっています。
エコガラスを使用すれば、室内の涼しさや暖かさが窓から逃げにくくなります。冷暖房の効率が上がり、電気代も削減できるのです。
エコガラスには2つの種類がある
エコガラスには2種類あり、さまざまな土地や気候に対応できるようになっています。
日射取得型エコガラス(遮熱性ガラス)
断熱性に加え、日射熱を取り込む効果があるエコガラス。冬の日差しを取り込み、暖かい部屋にしてくれる。
日射遮蔽型エコガラス(断熱性ガラス)
断熱性に加え、日射熱を遮ってくれる効果があるエコガラス。夏の日差しによる温度上昇を防いでくれる。
ただし、「冬は日射熱を取り込み、夏は日射熱を遮って一年中快適なエコガラス」は存在しません。エコガラスの種類は住んでいる地域に合わせて、適しているほうを選びましょう。
エコガラスを使うメリット
エコガラスは、土地や気候に合わせて使用することで室内を快適に過ごす手助けをしてくれます。ここでは、エコガラスの4つのメリットを紹介します。
1. 省エネ効果がある
エコガラスのもっとも大きなメリットは、節電効果の高さです。エコガラスは室内の温度を逃さない働きがあるため、当然冷暖房の効きはよくなります。その結果、無駄な消費電力が抑えられて電気代を節約できるのです。
地球温暖化の問題が叫ばれる近年は、CO2の削減が推進されています。エコガラスは時代に合った商品といえるでしょう。
2. 光を遮らなくても遮熱・断熱効果が得られる
夏の暑い日に日差しを避けるため、また冬に窓から冷気が入るのを避けるために、カーテンを閉めた経験がある方は多いでしょう。カーテンを閉めることである程度の遮熱・断熱効果は得られますが、部屋が暗くなって過ごしにくくなってしまいます。
エコガラスなら、カーテンを開けながらも十分な遮熱・断熱効果が得られます。
3. 紫外線をカットする
エコガラスを使用すると、83%もの紫外線をカットできるといわれています。室内にいても、私たちの肌は窓から入る紫外線からダメージを受けています。くわえて紫外線は、壁紙や家具の色あせの原因となる場合も。
エコガラスの紫外線カット機能は、健康維持や大切な自宅の保護にも効果を発揮するのです。
4. 結露が発生しない
結露とは、冷えた物体の表面暖かい空気に含まれる水蒸気が触れることで、水滴が付着してしまう現象を指します。たとえば寒い冬の日、暖房を効かせた部屋の窓などに発生します。放っておくとカーテンや窓のゴム部品がカビたり、ダニが発生したりする原因にも。
エコガラスは断熱性が非常に高く、結露を防いで窓やカーテンを清潔に保つ効果があるのです。
エコガラスを使うデメリット
メリットが多いエコガラスには、デメリットも存在しています。取り付け前にメリット・デメリット双方を理解しておくことが大切です。
1. 交換費用が高い
通常の一枚ガラスは、割れない限り半永久的に使用することが可能です。しかし、エコガラスには寿命があり、劣化したら交換する必要があります。
エコガラスは、2枚のガラスを接着するために封着材を使用した商品です。この封着材は雨水などによって劣化することがあり、放っておくと内部に湿気が入って結露を起こす原因となります。
エコガラスに結露が発生している場合は寿命のサインです。すぐに専門業者へ依頼してエコガラスの交換をしましょう。ただし、エコガラスの交換は通常のガラスよりも高く、2倍以上の費用がかかることもあります。
2. 窓枠の幅に合わなくなってしまう可能性がある
エコガラスは2枚のガラスを組み合わせて作られているため、1枚ガラスと比べて厚みが出てしまいます。そのため、通常の窓ガラスからエコガラスに交換する際は、特殊なアタッチメントを使用しなければならないのです。
窓枠の大きさによっては、このアタッチメントの幅が合わない可能性もあります。網戸が取り付けられなくなってしまうケースも少なくありません。また、アタッチメントで対応できない場合、大掛かりな工事を行うこともあるでしょう。
エコガラスの取り付けで後悔しないよう、事前に業者としっかり相談しておくことが大切です。
まとめ
省エネだけではなく、自宅で快適に過ごす手助けをしてくれるエコガラス。「冬を暖かく過ごしたい」「夏の暑さを軽減したい」など、目的に合わせて2つの種類から効果が選べる便利なガラスです。
ただしエコガラスには、メリットだけではなくデメリットもあります。設置を検討する際は、専門の業者とよく相談するようにしましょう。